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顎骨嚢胞とは

根尖嚢胞
根尖嚢胞

術前口腔内写真

顎骨嚢胞全体の50~60%を占め、歯根を腔内に含む嚢胞で、歯周病原細菌の感染により慢性根尖膿瘍を発症し、その膿瘍壁が上皮化され外層は線維性結合組織・内層は扁平上皮・炎症性肉芽組織からなる袋状の病変です。嚢胞が頬舌的方向に増大する為、顎骨の膨隆が見られます。

含歯性嚢胞
含歯性嚢胞

術前口腔内写真

顎骨嚢胞全体の10~20%を占め、埋伏歯の歯冠を腔内に含む嚢胞で、歯冠の形成終了後に歯原性上皮に嚢胞化が生じ、外層は線維性結合組織・内層は扁平上皮からなる袋状の病変です。嚢胞が頬舌的方向に増大する為、顎骨の膨隆・周囲の歯の位置異常が見られます。

原始性嚢胞
原始性嚢胞

術前口腔内写真

歯胚期の早期に嚢胞が形成された為、埋伏歯の歯冠を腔内に含まない嚢胞で、外層は線維性結合組織・内層は扁平上皮からなる袋状の病変です。嚢胞は近遠心的方向に増大する為、顎骨の膨隆が見られません。

上顎嚢胞
上顎嚢胞

術前口腔内写真

副鼻腔炎の手術後数年~十数年後、上顎洞内に発症する嚢胞で、外層は炎症性上顎洞粘膜・内層は扁平上皮からなる袋状の病変です。嚢胞は上顎洞内で増大する為、顎骨の膨隆が見られません。

 

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